
人のために尽くすというのは、難しい。
助けることは叶わない。それは道理。
でも、できるだけのことをしてあげる人がいる。
「助けて」と言われたら断れない。
ふつうは直感的に「だめかも」と思うし、ふつうは助けない場合でも。
頼られたら、尽くさずには居られない人がいる。
そして、やっぱり駄目だったりして、がっかりとする。
あまつさえ、世話をしたその人のせいにされたりする。がっかりする。
報われない。
何度となく繰り返し。繰り返し。繰り返し。
またがっかりじゃないの?
でも何度でも。「助けて」という言葉を断れない。
ひとは学習能力がないと嗤うのだろうか?
這いずり回るのを嗤うのだろうか?
自己満足と罵るだろうか?
そうじゃない。
結果よりも行為に価値がある。
「尽くす」とは、つまりそういうことなのだ。
何も言えない。
ただ認めるしかない。
そんな、見習いたい諦めの悪さの話。
